先物・オプション取引とは

このページは先物・オプション取引について解説します。

先物・オプション取引とは

先物・オプション取引は、日経平均株価などの株価指数を商品として、あらかじめ決められた日にあらかじめ決められた価格で売買を行う金融派生商品のひとつです。

先物取引とオプション取引は、未来の取引をあらかじめ決めておくといった観点では同じですが、取引の仕組みが異なります。先物取引とオプション取引の違いを説明します。

先物取引とは

先物取引は、あらかじめ決められた日にあらかじめ決められた価格で売買を行う金融派生商品です。

あらかじめ決められた日は、各証券取引所にて決められています。

先物取引には、3か月ごとに「限月(げんげつ)」と呼ばれる満了月が設定されています。

2019年6月現在、最大19個先の限月まで取引が可能です。満了月の中でも一番近い満了月を「期近(きぢか)」といい、日経225平均株価は、日経225先物(期近)に沿った形の曲線を描きます。期近以外の限月を「期先(きさき)」といいますが、日経225先物(期先)の場合、日経225平均株価と必ずしも沿った形にはなりません。

2019年6月現在、期近は2019年9月ということになります。

限月 3月 6月 9月 12月
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026
2027

先物取引のあらかじめ決められた日とは、限月の第2金曜日(SQ日)です。

先物取引のあらかじめ決められた価格は、限月の第2金曜日の始値価格(SQ値)を先物取引参加者全員が予想したものです。未来の株価指数は、だれにも予測できないため、未来の株価指数を予想し合い、現時点での予想価格として、先物相場が成り立っています。

先物取引でトレードする場合、限月ごとに板があり、枚数単位で売買されます。(最低1枚から)

1枚当たり、板に記載された値段の1000倍の金額で取引されます。

下表の場合、買いから始める場合は、値段が20000円のため、以下の売買金額での取引となります。

20000円×1000倍=2000万円

※日経225先物の値段が100円上下すると、10万円の値動きになります。

上記例からもわかるように、1枚でも相当な金額での売買となるため、安易に取引せず、対象の指数の動向に注意したうえで取引を行いましょう。

先物取引で利益が出る場合のパターンは以下となります。

先物取引は、限月に至る前に、転売および買戻しができます。

SQ決済日まで、ポジションを維持することもできますが、利益が出た場合にはポジション解消のため、転売および買戻しすることも考慮するべきでしょう。

先物取引で損失が出るパターンは以下となります。

損失も同じく、転売および買戻しができるため、SQ決済日を迎える前に、ポジションを解消することも考えなければなりません。

先物取引では、自己資金以上の金額を取引することができます。

個人の場合、必要証拠金を差し入れれば、自己資金の最大33倍ものレバレッジで売買をすることができます。

あくまで理論値なので、実際のレバレッジはSPAN証拠金金額と日経225先物の価格で計算してください。

計算方法:(日経225先物×1000倍)/SPAN証拠金金額

例:(20000円×1000倍)/690000円=約29倍 ※2019/8/16時点

高いレバレッジで取引をした場合、先物相場の急変に伴い、とんでもない額の損失を抱えてしまう可能性があります。

先物取引の場合、1枚単位で必要証拠金が設定されています。先物取引での必要証拠金をSPAN証拠金といいます。

2019/8/16時点だと、日経225先物1枚あたり690,000円必要になります。(日経225先物(期近):20470円)

SPANによる必要証拠金は日々変動するため、建玉を保持しているだけでも、必要証拠金を下回る可能性があります。必要証拠金を下回ると追証が発生し指定された日を過ぎると強制決済されます。

楽天証券の場合、証拠金維持率が100%を下回った日の16:00ぐらいに追証になった旨のメールが来て、翌営業日の正午までに資金を追加し追証を解消しないと強制決済されます。詳しくは、各証券会社のホームページをご確認ください。

日経225ミニについて

日経225先物取引を例にあげて説明してきましたが、日経225には小口取引が可能な「日経225ミニ」という先物取引があります。上でも説明しましたが、日経225先物取引の場合、株価指数の1000倍での取引になるため、証拠金を集めるのに苦労したり、株価指数が100円上下するだけで、10万円の変動幅が出るなど、リスクが高い商品となっています。日経225ミニの場合、1枚当たり株価指数の100倍で取引することができます。証拠金も日経225先物取引の1/10ですみ、2019/8/16時点で、69,000円必要になります。(日経225ミニ(期近):20470円)

板の流動性(厚み)も、日経225ミニのほうがあり、筆者は日経225ミニのほうが気に入っています。

オプション取引とは

オプション取引は、あらかじめ決められた日にあらかじめ決められた価格で売買を行う「権利」を売買する金融派生商品です。

あらかじめ決められた日は、各証券取引所にて決められています。

オプション取引には、3か月ごとに「限月(げんげつ)」と呼ばれる満了月が設定されています。

2019年6月現在、最大25個先の限月まで取引が可能です。

下記表の19限月以外に1か月ごとの直近6限月で取引可能です。

直近6限月:2019年7月/2019年8月/2019年10月/2019年11月/2020年1月/2020年2月

限月 3月 6月 9月 12月
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026
2027

オプション取引のあらかじめ決められた日とは、限月の第2金曜日(SQ日)です。

オプション取引には、4種類の取引方法があります。

・コールオプションの買い

・コールオプションの売り

・プットオプションの買い

・プットオプションの売り

コールオプションとは

コールオプションについて説明します。

コールオプションとは、商品を買う権利を売買する取引になります。

権利を買う場合には、権利を売ってくれる人にオプション価格(プレミアム)を支払う必要があります。

オプション価格は、限月の行使価格ごとに板があり、相場により決まります。

日経225オプションの2019-12限月の20500円コールオプションの板が以下になっているとします。

20500円コールオプションを200円のオプション価格で買いたいのですが、200円でコールオプションの権利を売ってくれる人がいません。その場合、取引が成立しないため、板に残り続けます。

直近の歩み値を見てみると、20500円のオプション価格は、470円から525円で約定しているようです。

よって、コールオプションで買いたい場合は、オプション価格を500円に引き上げなければなりません。

その場合、以下の証拠金が必要となります。

500円(オプション価格)×1000倍(取引単位)×1枚(取引枚数)=50万円

この取引で利益を得るためには、少なくとも日経225オプションのSQ値が20500円が21000円に値上がりしないと元が取れない計算になります。(取引手数料を除く)

500円(値上がり幅)×1000倍(取引単位)×1枚(取引枚数)=50万円

よって、満了日に日経225オプションのSQ値が21000円以上になると判断した場合にのみ取引するようにしましょう。

一方、コールオプションの売りの場合は、取引が成立すると、オプション価格の50万円を受け取れます。SQ日(満了日)にSQ値が20500円であれば、権利を行使されてもプラスマイナスゼロのため、オプション価格50万円分が利益になります。満了月にSQ値が20500円以下であれば、買い方は権利を行使するとマイナスになるため、権利を放棄します。その場合も、オプション価格50万円が利益になります。満了月にSQ値が20500円より上回っている場合、売り方はSQ値との差額分を負担しないといけないため、SQ値との差額分損になります。例えば、SQ値が23000円の場合、差額が2500円のため、以下の損失になります。

2500円(SQ値との差額)×1000倍(取引単位)×1枚(取引枚数)-50万円(オプション価格)=200万円

SQ日を迎える前に、決済を行うことにより取引を終えることもできます。

それぞれ以下の決済を行うことでポジションを解消することが可能です。

コールオプションの買いの場合は、決済売り

コールオプションの売りの場合は、決済買い

その際、取引を始めた際のオプション価格との差額が損益になります。

例:コールオプション買い時の決済売り

700円(決済売り時のオプション価格)-500円(新規買い時のオプション価格)×1000倍(取引単位)×1枚(取引枚数)=20万円

プットオプションとは

プットオプションについて説明します。

プットオプションとは、商品を売る権利を売買する取引になります。

権利を買う場合には、権利を売ってくれる人にオプション価格(プレミアム)を支払う必要があります。

コールオプションと同様に、限月の行使価格ごとに板があります。

コールオプションとプットオプションの違いは、買う権利なのか売買するか、売る権利を売買するの違いだけなので、詳細な説明は割愛します。

それぞれの損益パターンを以下の図で示します。

先物・オプション取引のメリット・デメリット

先物・オプション取引では、以下のメリット・デメリットがあります。

権利行使価格の変動による資産価値の変動(キャピタルゲイン)

権利行使価格は日々変動します。権利行使価格が変動すれば、購入時の価格との差異に応じて資産価値が変動します。

オプション価格変動による資産価値の変動(キャピタルゲイン)

オプション価格(プレミアム)の変動により、購入時のプレミアム価格との差異に応じて資産価値が変動します。

資金効率がいい

先物・オプション取引はレバレッジをきかせることにより、自己資金の33倍までの売買を行うことができます。ただし、売買単位が指数の1000倍単位となるため、まとまった金額で取引を行う必要があります。

取引可能な時間が長い

先物・オプション取引は、株式投資と比べると、取引可能な時間が長いです。ほかの投資と違い、夜間での取引が可能なため、生活スタイルに合わせ、投資ができます。

先物・オプション取引の取引方法

先物・オプション取引を始める場合は、以下の取引方法になります。

インターネットから、先物・オプション取引を取り扱っている会社に先物・オプション取引口座を開設します。

主な窓口は、証券会社になります。

証券会社で取引する場合、証券会社に総合口座を開設している必要があります。

先物・オプション取引の取引時間は、以下になります。

日経225先物の場合:

月曜日~金曜日

日中立会 8:45~15:15
夜間立会 16:30~翌5:30

日経225オプションの場合:

月曜日~金曜日

日中立会 9:00~15:15
夜間立会 16:30~翌5:30

税金

先物・オプション取引で利益を得た場合、税金が発生します。

先物・オプション取引の税金は、利益に対して20.315%の税金が課せられます。

所得税:15.315% ※復興特別所得税含む

住民税:5%

100万円の利益の場合 税金:20万3150円

逆に損失が発生した場合は、税金は発生しません。

先物・オプション取引の場合、損失を3年間繰り越すができ、3年間分の利益と相殺することが可能です。

例えば以下のようになります。

1年目:400万円の損失 税金:0円

2年目:100万円の利益 税金:0円

3年目:100万円の利益 税金:0円

4年目:100万円の利益 税金:0円

5年目:100万円の利益 税金:20万3150円

もし、この譲渡損失の3年間繰越控除制度を使う場合は、損失がでた年と次年度以降3年間は毎年確定申告が必要です。

確定申告

一般的なサラリーマンの場合、先物・オプション取引による所得が20万円以内の場合は確定申告をする必要はありません。ただし、住民税の申告は行わなければなりません。

先物・オプション取引による所得が20万円を超える場合は確定申告をする必要があります。

取引手数料について

先物・オプション取引の場合、取引手数料は各証券会社会社により異なります。

日経225先物の場合(楽天証券):

1枚あたり250円(税込270円)

日経225ミニの場合(楽天証券):

1枚あたり35円(税込37.8円)

日経225オプションの場合(楽天証券):

売買代金の0.18%(税込0.1944%) ※(最低手数料180円(税込194.4円))

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